人に何かを教えることについて
誰かにモノを教えるには手順とテクニックがいることを気付かされる1冊
いちばんやさしい教える技術~著者:向後千春
多くの本の”はじめに”や”プロローグ”に
~については学校では教えてくれない。
と書いてあります。
・お金について
・恋愛について
・性について
そして本書では
”人にモノを教えることも学校では教えてくれない”
と書かれています。
私たちは、学校や会社などさまざまな場面で、いろいろなことを教えれてきました。
しかし、不思議なことに、自分が誰かに教えるための方法である「教える技術」については、教えてもらえませんでした。~はじめにより引用~
また、人がうまく学べなかったとき
”その責任は学ぶ側に押し付けられている”
とも言っています。
確かに学生時代を振り返っても教え方については習っていなし、
会社では「この前教えたんだから、それぐらいのこと考えたらわかるだろ!」と
叱られたことも何度もあります。
逆に、後輩や子供に対して
「何度言ったらわかるんた!」
と叱ったことも何度もあります。
そもそも教える技術が未熟なために
自分も相手も不快な思いをしています。
また、厄介なことに人は
誰かにモノを教えたい
人からモノを教わるのが嫌い
という2つの欲求を持っています。
教える技術を学ぶことは
「この人から教えてもらうとわかりやすくて身になる」
と教わる側の気持ちを損ねず、相手に気持よく理解してもらい。
「教えたことをちゃんと理解してくれている」
と教えた側の欲求も満たしてくれます。
詳しい内容は本で読んでもらうとして
個人的に大切だと思ったところを書き出します。
・「教えた」かどうかは「学ぶ側が学んだかどうか」で考える
・相手にとってちょうどいい知識を与える
・ゴールは必ず「行動」として設定する
~教え方のルール10カ条より抜粋~
決して自分本位に教えた気にならず、
相手の結果で教えたことが身についてはじめて教えたことになると心がける。
相手のできること、できないことを見極め
難しい言葉を使わず、小学生でもわかるように教える。
相手の心を変えるのではなく行動を変える。
「素直な気持ちを持ってほしい」
ではなく
「素直にありがとうが言える人になってほしい。」
といった方が具体的な行動で教えたほうがいい。
著者の向後千春さんは最後に
「教える技術」をあなたからみんなに広めよう
と締めくくられています。
上手に教えることでつながる人間関係は
どちらが先生でどちらが生徒といった線を引くのではなく
双方に教え教わりあう関係として大切なものになるのでしょう。